クリープパーマという言葉をご存知でしょうか。
何年か前から美容師の間でちょっとしたブームになっています。
毛髪内にはいくつかの結合組織がありますが、その結合を切る作業をするのが
パーマ剤の1剤と呼ばれる還元剤です。
還元剤にはいろいろ種類があって、チオ系、シス系、チオシス混合、サルファイト系(化粧品パーマと呼ばれています)
新しい還元剤としてスピエラ、システアミン、などといろいろあります。
どこの美容室でもある還元剤はチオ系ですがオールマイティーな反面、傷みやすい側面があります。
それに反して、サルファイト系はあまり扱っているところが少なく、傷みも少なく手触りがとても良いものです。
しかし対象となる髪が剛毛にはおすすめしにくいものです。
そのサルファイト系よりもしっかりかかり、PHも弱酸性で理論的に傷みずらいものがスピエラです。
スピエラも扱っている美容室が少ないです。
シス系はチオ系とスピエラの間くらいの強さと傷みがあるものです。
さて、話を元に戻しましてクリープパーマはどのようものかというと、
しっかりパーマをかけたいがなるべく傷めたくないときに使います。
チオ系だとしっかりかかるが傷みます。スピエラだと傷まないがしっかりという面ではちょっと心配です。
その時に、二つの還元剤をうまく組み合わせて施術するのです。
チオ系、シス系とスピエラ、システアミンは毛髪の還元する箇所が違います。
毛髪を鉛筆に例えると芯の部分に作用するのがスピエラ、システアミンです。(S2還元)
木の部分に作用するのがチオ系、シス系です。(S1還元)
その2つの作用を同時の起こしてダブル還元を行います。
そのことで還元する度合いを低く設定する割にちゃんとかかるのです。
今回はスピエラをつけ巻きしスピエラが反応したころに弱めのチオ系を塗布し3分放置。
中間水洗をすごーく、すごーくたくさん(これがポイント)。
還元剤が毛髪内に残ると傷みの原因になりますのでたくさん行います。
スチーム加温10分。2剤と呼ばれる酸化剤を10分2回行いしっかりもとの状態の毛髪結合に戻します。
黄色のビックロッドでかけた状態を画像に載せました。
残念なことに仕上がりを撮るのを忘れました。